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一一翌朝
オッド達は基本的にこの島での生活は自給自足をしていたので、クロスが閖雅に担当を説明をする。
彼等の一日は食材の調達から始まる。
クロス:「…そうだな…ユー君に力仕事と危険なことはさせられないから…オッドの手伝いをしてくれると助かるかな。…本当はやんちゃする彼の監視を…ゲホンゲホン」
クロスは最後まで言わずに、言葉を濁す。オッド以外の全員は彼が何を言おうとしていたか察して、笑いを堪えていた。
閖雅:「うん、僕は何でもするよ!…因みにオッドは何をしているの?」
オッドは閖雅と共に行動ができるのが嬉しいのか、胸を張る。
オッド:「おぅ!…俺は基本的に枝集めに始まって、枝集めで終わる。枝によってはよく燃えるやつや、燃えにくいのもあるから、適当に選んじゃダメなんだぜ。拾ったら、俺に見せること!…んで、枝ばかりじゃつまんねぇーし、時折、木の実を採ったりしてるぜ!」
閖雅:「へぇー、楽しそうだね!」
閖雅は枝以外に大量の木の実を見つけてくるオッドの姿が思い浮かんで微笑んだ。
閖雅:「…ハク達も手伝ったりしているの?」
朝起きて、アースは人型に戻っていた。
アース:「ええ、そうよ。うちは聴覚に優れているから"肉"担当ね。…木の実ばかりじゃ身体に悪いもの」
メンディー:「俺はアースの補佐だな。空を飛ぶ獲物だったら、雷を落雷させて捕獲だな。…これは身にダメージを与えすぎない調節がなかなかむずかしくてな」
ハク:「…私は水中に潜って、大物の魚を獲る。…見つかって逃げられると捕まえるのが一苦労だ」
ハク達の頑張る姿を脳裏に浮かべて閖雅は嬉しそうに微笑んでいた。
閖雅:「クロスさんとフォーカスは何をしているの?」
フォーカス:「俺は周囲の状況確認や、不審船の見張りですね。…その他にはハク様の手助け要員です」
クロス:「俺はフォーカスの死角を見る役だな。…ハク達のおかげで、やることがあまりなくてね」
クロスは恥ずかしそうに頭を掻く。
一一ジャンモの森
閖雅はオッドと並んで歩いていた。
オッドにとって、この島は育ったところだったので、まず、迷うと言うことはない。
閖雅が慣れるまで、行動を共にするようになった。
オッド:「一一うぉー、あんなとこにスッゲェ旨そうな木の実があるぜ!!」
オッドはそう言うと手慣れた様子で木を駆け登ると、味見をしてからいくつか手に取った。
下に降りてくると、一つだけ閖雅に手渡す。
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