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ボクとラナは村の宿屋で一緒に食事をとることにした。
この店は晴れた日はテーブルや椅子を表に並べてテラスにしてくれる。
ランチもリーズナブルだから、ボクらはよく利用する。
いつもは二人だけなんだけど、今は足元を黒い生物がまとわり付くかのように動いている。
「可愛いわね~」
ラナはニコニコしながら生物を見つめている。
「可愛いけどね」
「可愛いし、黒いし使い魔には最適じゃない?」
「黒いけど…
これって、いいのかぁ~」
勢いでもらったはいいけど、ボクが想像していたように、黒猫じゃなくて…
「いいんじゃない。犬でも黒いんだから」
そう、もらったのは黒い犬。
「これはラブラドール・レトリバーって種類よ」
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