Prologue

2/2
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
私がそう言うと、この人はすぐに手を離した。 「そう。じゃあ、頑張ってね。エル」 彼は楽しげに言い、帽子を被り直した。 「…はい、レイン様」 この人はレイン。 私はエル、レイン様が私につけた名前。 私は機械人形、命令されて動く機械。 それが私の意義……だった。        レイン ……七年前、この人に会って私は『エル』になった。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!