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いやいやいや! なんで光ってんの? ねぇこれなんで光ってんのさ!?
誰も答えてくれない質問を心の中で連呼しながら引き出しを覗き込んでいたら、眩い閃光がほとばしった。むう。
とっさに目を被い、とんでもない光量に耐えていると──なんて言えばいいのだろう。もの凄い……殺人的なスピードで引き出しが開いたのだ。風を切る音が聞こえたのは気のせいではないだろう。
しかも、その前にいるのは目隠しする無防備な僕。もちろん腹をガードする時間的余裕なんてあるはずがなく。
引き出しが腹に直撃し、僕はそのまま後ろへと吹き飛ばされ……痛っ! 頭打ったぞ!
涙目になりながらも僕は開きっぱなしの引き出しに目を向ける。さっきよりも光は収まってきた今なら、もう普通に見られる。
ガタリ──と物音がした。
おいおいおい……今度は何が起きるんだ? 恐怖に体を震わせていると、唐突に引き出しからにゅうと手が伸びてきた。
ホワイ? 手?
もう1本手が伸び、同じように引き出しにかけられる。
な、なんてゆーかホラー映画みたい。
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