第1章

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ほら、古井戸から出てくるボサボサの黒髪ロングなあの人の映画。あんな感じだ……ってもしかしてそれ? それなのかっ? で、でもビデオじゃなくて引き出しだし……はっ、もしや新種!? 「って僕は何を考えてるんだ!?」 情けないほど混乱する僕など放っておいて、引き出しから『それ』が現れた。 唖然。絶句。呆然。愕然。 とりあえずそれら全てが当てはまるほどの衝撃。 待て……3分くらい時間をくれ。現実を見つめ直したいから。よし、完璧だ。 光とともに引き出しから現れたのは、ずんぐりむっくりな猫型ロボットよろしく、1人の少女であった。 ただし、濃緑色と黒色の入り混じった迷彩のつなぎを身に付け、同色の小さなリュックサックを背負っている。さらに付け加えるなら彼女の右手には黒光りする筒のような……アレは拳銃ではないのでしょうか? まぁそれが握られていた。 ちょっと待て、なんだそりゃ!? なにゆえ臨戦態勢っ!? てゆーか、どうやって引き出しから出てきたのでしょうかこの人はっ!?
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