第1章

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少女はそんな僕など気にもとめず、いきなり軍隊みたいな敬礼をした。 「こんにちはであります。今日からあなたの護衛をすることになりました天山改であります」 迷彩柄の少女は服装には絶対に似合わないが、にっこりと微笑んでみせた。 夢ならこの笑顔を残して覚めてほしい。 真っ白となってしまった頭で、僕──桜木志郎は切実に願った。 まぁ、現実とは残酷でこれは夢ではなかったのだけどね。
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