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テンは短パンにタンクトップという、いかにもラフな兵隊さんらしい格好になると、
「仰角42。誤差±0.3。目標対地近距離ミサイル。迎撃システム起動。発射準備開始」
驚きの連続に見舞われた僕は、もう驚くまいと心に誓ったが、あっさりとその誓いは破れてしまった。というか、あれは反則すぎると思う。
そこの絶対に驚かないと自信のあるキミ。ちょっと彼女の膝を見てみなさい。おそらくショック死すると思うから。
何を隠そう僕も一瞬だけ気が遠くなった。なぜなら彼女の右膝がスライドし、中には真新しい銀色の弾頭が鈍く輝いていたからだ。
──改造人間。
ふとそんな言葉が僕の脳裏を横切った。
「迎撃開始っ!」
ドンという腹に響く音と盛大な白煙とともに、彼女の膝から一発のミサイルが放たれた。
ミサイルは細い排気煙を付き従わせたままぐんぐん高度を上げていき──刹那、前触れなく小さな爆光を生み出した。
もちろん僕の頭で処理しきれることじゃない。
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