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テンがロボットである物的証拠かつ、非常に物騒な光景だ。あ、テンを見てたらふと思ったんだけど、
「なぁテン」
「はい?」
「護衛するって言ってたけど、テンは今日からどこに住むの? 野宿とかじゃ護衛にならないような」
右膝のカバーを下ろしたテンは、迷彩服に伸ばそうとした手を止めた。なんだか微かに嫌な予感がする。
「ここであります」
何かの聞き間違いだそうだそうに違いねぇ今日僕の星占いは1位なんだものウヒャヒャヒャ。
「護衛するって言ってたけど以下略」
「ここ、桜木邸でありますよ」
何かの聞き間違……自重しよう。
「……は?」
ポカンと口を開けてテンを見る。
テンはそれが当たり前のような口ぶりで迷彩服に手を伸ばす。
いや、ちょ、マジで王道なこと言ってるのですかこの人は……あ、人じゃなかったっけ。
「本気と書いてマジであります。大マジであります」
マジとか言っておきながら、目元が微妙に笑ってるのは説得力がないぞ。てゆーか、こんな人間クサイ動作をしてるくせにロボットだなんて……未だに信じられない部分がある。ミサイル発射したけど。
「いや、でもさぁ、テンがそう言ってるだけで、母さんとか志穂とかがぁ……」
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