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ま、夜中に仕事帰りのエリリンにも見てもらったんですけど。かなりの好評でしてね、ニヤリ。
「山本さあ、お前何年だよ、化粧品売ってんだろ? 全然ダメ」
撃沈。
何なんだ。
高木さんよお。
お前、ワードもエクセルも使えねえくせに。てか、パソコンと友達になれてないくせにい、バカァ!
「はい、作りなおします」
「たのむよ、今日中にね」
どこが、どういけないんだあああ。
最近『使えない上司の使い方』って本買いました。
ま、今日はデパートまわるし、美容部員のサキさんにいいアドバイスをもらうとしよう。
あー、飲みに行きてえ。っと思いつつ、切り替え切り替え、気持の切り替え。
俺は自分のデスクへと向かった。そこには、段ボールに入った化粧品のサンプルの山があった。そだ、さっきの新商品のだ。
はあ……心の中で、ため息をつく。やっぱ、朝からため息ついてるとこ、見られちゃヤバいでしょ。
「よし、みんな集合」
今日もかよ。
意味のあるような、ないような、てか、ないに決まっている高木部長の朝礼だ。また、みんなで頑張ろうとか、他社には勝つ! とかゆうんだろな。うちは化粧品販売だっつうの!その作戦立てうぜぃ。
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