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「ありがとー」
サキさんの語尾には、いつも音符がついている。
キャワイイ。
萌えだねっ。
声萌えだねっ。
パシャパシャパシャ。
やっべえ、心のシャッター押しっぱだった。もう、いい加減、変態過ぎ。
ここいらで、ちょっくらビジネスしますか、キラリンっ。
「サキさん、アドバイス欲しいんです。これなんですが」
ってね、てね、サキしゃんの前に出したんです! そしたらね! ぬあ、ぬあ、ぬあ、ぬあんと! クリアファイルが、うまい具合にサキしゃんの胸の下! 下っ!下ぁ下にぃー何度も何度も。バタリっ、痙攣。ピクピク。
「ねえ、ユウスケくん聞いてるの?」
んーわっ?びっくしりたー。いやいや、びっくりしたー。
「はい、すみません。徹夜して作ったんで、寝てなくて」
嘘。これは必要な嘘なのであります!
「えー、ほんとにい? おうちでおかずにしようとしてんじゃないの?」
おかずバレてるー、ひーっ。
「何をゆうとるんですか!」
って俺は、いつの時代の人間だよ!消しさりたい。恥じい。
「ふうん」
サキさん、ノリ悪くてすみません。だから、そんなつまらなそうな顔をしないでくだしゃい。
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