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弟が死んだ。まだしんじられない。死ぬのは私だと思ってたのに…
病院で何も考えられなくてぼーぜんと立っていた時、かぜがふいて―――
いつのまにか目の前に死神が立っていた―――。
私は、瀬戸川ユキ。
16歳。
病気で5年も前から入院してる。
何の病気かは教えてくれないんだ。
まっ聞いたところでわかんないんだけどっ。
でも…これだけはわかる。
私はもうすぐしぬんだ…。
だって時々お母さん達の顔がとってもつらそうでなきそうで、悲しそうな目で私をみる。
泣き腫らして赤くなった目をしている。
それに自分の体の事は自分が一番わかるつもり。
もう覚悟はしてる。
残りの人生を楽しもうとおもってる。
死ぬのがこわくないわけじゃない。
死ぬかもと思うと何日もねむれない夜を過ごす……。
でも、そんな姿をみせるとみんなが心配する。
今でも十分に心配をかけてるのに、これ以上よけいな心配はさせたくない。
だから平気なフリでも明るくみせなきゃいけないんだ。
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