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「おはようございます」
光永と表札に書かれた家から、同い年くらいの女の子が出てくる。
ゆるやかにカールのかかったロングヘア、華奢で色白な体型、黒く大きな目。
同い年くらいというのは、ちゃんと年齢を聞いたことがないから。
「おはようございます」
そうやって、僕もあいさつを返すのが日課になっていた。
前に聞いた話だと、彼女は早朝からコンビニでアルバイトをしているそうだ。
それだけ。
僕が知っているのは、苗字が光永ということと、早朝からアルバイトをしているということだけ。
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