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普段なら早起きだから学校には余裕で間に合うのに。
だけどもう過ぎてしまったことは仕方がないんだ。
僕は諦めて、とにかくできる限り急ぐことにした。
イヌの散歩をしているおばさん、暑いのにスーツを着た会社員、ウォーキングしている夫婦、小学生の集団登校・・・・・・
それらを次々と追い越し、広い交差点に出た。
信号は赤。
でも車は来ていない。
「よしっ」
行ける、そう判断した僕はさらにペダルを踏み込んだ。
ところが、これが間違いだったんだ。
カーブしてきていた車を見逃してしまっていた僕は、そこに思い切り突っ込んでしまい、宙に浮いた。
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