衝撃的出会い

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暑さで頭がやられたのかと同情を含んだ目線や、うちのじーさんもあの頃はあんな風に男前で若かったと懐かしむ通行人がいたが、当の本人は別の事で頭がいっぱいで気がつかなかった。 やった。これでやっと… 脱走をはかった子犬は暑さとなれない運動量のせいか、バテてしまっていたので俺は抱き上げて歩き出した。 「お前チビのくせによくやるな」 ぐったりしていた犬に話しかける。 「クーン」 もちろん犬が返事をするわけがないが、その鳴き声が、反省しているように聞こえ少し笑ってしまった。
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