10人が本棚に入れています
本棚に追加
そのまま俺達はカメレオンの空飛ぶ軍艦に連行された。
船内は大型の客船のような造りをしていて、本当に宇宙人のUFOなのか疑問を持つべきところだが、今の俺にとってはどうでもいいことだ。
こいつらは俺達をどうするつもりなんだ?生体実験のモルモットにする気か?それとも無期限の奴隷生活をさせる気か?
「この部屋に入れ」
カメレオンの下っ端のような奴は俺と春奈を倉庫のような場所へと押し込んだ。
そこは既に捕まった人達が収容されているコンクリートで囲まれた広めの部屋だった。ざっと百人程の群に俺達は参入する。
そしてカメレオンは言う。
「そこで待っていろ」
何を待てば良いんだ?質問する前にカメレオンはどこかへ行ってしまった。
「どうしよう……」
俺の側で春奈が不安を隠せない様子でいる。周りの連中も気持ちが沈んだような顔ばかりして、こっちまでブルーになりそうだ。
「何とかならないのか」
独り言を言いながら俺は春奈とこの場に腰を下ろした。暴れてもあの銃相手では成す術は皆無だろうから、今は逃げ出す機会を待ち続けることに専念するしかない。
最初のコメントを投稿しよう!