出会い

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「ぐふっ」 柵は通り越えたものの、着地に失敗して右肩から地面に激突してしまった。 「ううっ」 あまりの激痛に肩を押さえながら湿った土の上を転がる。 なんとか痛む体を起こし、砂の上に座り込む。 「いってぇ」 足を投げ出したまま、肩を軽く回してみる。 大丈夫だな。 動く。 ちょっと痛いけど、外れてたりとかしたら動かないはずだし。 「あほ丸だしやな」 大きな笑い声と共に、おっさんくさい関西弁が聞こえてきた。 うわっ、見られてた! 恥ずかしさが全身を駆け巡り、痛みも忘れて思わず立ち上がる。 「だっだっ誰だ!」 どもっちゃったし……
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