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「く…クロさん…!?」
何が起こったかわからない。
確認したいけど…
ふりむくなって…
「ちょっと…めまいが…しただけだから…」
すごく息遣いが荒い。
熱でもあるのだろうか…
ふと、父さんと重なった。
父さんを最後に見たのは、
病院だ。
病院の裏に隔離された
とても病室とは思えない
灰色の部屋。
荒い息遣いに、薬の副作用に
よって銀色に変わった
髪の毛。
私が2歳のとき、急に
姿を消した。
23歳だった…。
かっこよくて、大好きだった。
その父さんと、クロさんが
重なって、じっとして
いられなかった。
反射てきに、行動していた。
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