-始まり-

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三人はラザニアを食べ終わり 外へ出た 「じゃ、とりあえず美代ん家行っておばさんに挨拶して解散で」 伸一が言うと、貴也と千亜紀は頷いた 「じゃ、さきにお供え買いに行くか」 伸一と千亜紀と貴也は商店街のほうへと足を運んだ 三人はたわいもない話をしながらも果物屋に着いた 「へい、らっしゃい!!」 「あ、フルーツのバスケット一つください」 果物屋の店長らしき人は すぐにビニールに被せてこちらに渡してくれた お金を払い果物屋を出た 「まいどあり!」 ふと、商店街をあるいていると皆傘をさして歩いているのに 赤いワンピースの女性だけは 傘もささずその場に立ち尽くしていた 三人は気味悪がりながらも 横を通っていった だが、二人が通って 伸一が横を通り過ぎた時微かに声が聞こえた 「次ハオマエ」 伸一は咄嗟に女性のほうを見た 「お、お前あの時の・・・・・!?」 「どうした、伸一?」 貴也と千亜紀がこっちに気付き近づいてきた 伸一が一瞬目を逸らした隙に 赤いワンピースの女性は消えていた 「い、いや・・・・何もない」 伸一は冷静を取り繕い千亜紀と貴也を早く美代の家に行くよう急かした 貴也と千亜紀は伸一の様子が 変わったのに気付いたが、 そう深く考えなかった だが、平然と装う伸一の手は異様に冷や汗をかいていた
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