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二人が少し沈黙していると後ろからカツッカツッとヒールの音が聞こえた
「久しぶり、二人とも」
貴也はまたも振り向きいった
「おう、久しぶり・・・・・・千亜紀」
伸一は遅れて長谷川千亜紀に言った
「久しぶり、元気だったか?」
「うん、まあまあ元気かな?」
千亜紀は伸一に受け答えた後、美代の墓にお花を添えた
「これで全員揃ったな」
貴也はそういうとまたお墓のほうを見た
「俺、今日またあの時の夢を見たんだ・・・・・・」
伸一が二人に聞こえる程度にボソッと呟いた
「俺もだよ」
「私も」
三人は答えると顔を見合わせた
「ほんとに・・・・・・・何であんなことしたんだろうな、俺達」
貴也がそう言うと二人は俯いた
“頭隠し”
それはほんの遊び心でやったに過ぎなかった
だけど、あんな・・・・・
あんなことになるなんて、
あの時はわからなかった
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