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-1996年6月2日-
貴也と伸一と千亜紀、
そして美代は空き地の遊具で楽しく遊んでいた
5時の歌がなってもう皆が帰ろうとした時、いきなり嬉しそうな顔で美代が喋りだした
「あのね、今から私の従姉妹から聞いた“頭隠し”っておもしろい遊びがあるんだけど、みんなでやらない?」
皆は散り散りに賛成の声をあげると美代が説明をしだした
「まず最初にね、頭に両手をおいてしゃがむの。それから、目を閉じて心の中で“私の頭は此処にある”って三回唱えるの。するとね、鏡の前に自分が立ってるの。鏡の中には未来の自分がいて背後から首を切られて頭が捕られるのを見れるんだって!」
皆はその話を聞き、少し引いた
が、まだ小学3年生
皆は負けじとその話にのめり込んでいった
伸一が美代に言った
「へ、へぇ~・・・・・・・
まあそんなの怖くねぇな!てか、早くやろうぜ!!でないと、母ちゃんに怒られる」
美代はうんうんと頷くとみんなを急かした
「じゃあ皆準備できた?」
美代は皆に聞いた
千亜紀はそわそわしながら言った
「や、やっぱり今日はやめにして明日にしない?」
貴也は少し考えた
だが、美代と伸一はそれに反論した
「あれ?もしかしてちーちゃん怖いの?」
美代の言葉に千亜紀はギクッとなった
「え、そんなことは・・・?」
「じゃあしようぜ」
最終的に千亜紀は美代と伸一の言葉に乗せられやることになった
「じゃあ皆そろそろいくよ♪」
美代の言葉で皆頭に手をおいてしゃがみ込んだ
「あ、言うの忘れてたけど・・・・・首を切る人と目を合わせちゃ駄目だよ・・・・・・・・従姉妹が言うには首を切られて持って行かれるらしいから」
美代はそれだけ言うと
“じゃ、また後で”と言って目を閉じた
皆もそれを合図に目を閉じた
そして唱えた
“私の頭は此処にある”
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