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君と手をつないで庭を歩く
山中の病院の庭はとても広い
僕は私服
君はパジャマ
二人は笑い会う
楽しかった
君との日々
君との会話
あの日僕らは庭の片隅に置かれたベンチで
永久の愛を誓った
疲れていた僕は
無神経にも眠ってしまったんだったよね
僕が目を覚ましたとき
暖かく柔らかい感触を後頭部に感じた
君に膝枕されていた
顔が真っ赤になるのを感じた
君は僕が寝たことを怒っていなかったね
優しく微笑み
僕を見てくれていた
そうとう深い眠りについていたらしく
君がキスしたのに眠りこけていたらしい
恥ずかしいやら
嬉しいやら
二人の間に笑いが零れる
日差しは優しくなり
秋の情景を浮かべていた
夕暮れのせいかもしれないけど
君が顔を赤らめて唇を近づけてくる
今度は起きてるから
しっかりと君の愛の証を受け止めるよ
二人の唇が重なったとき
時が止まったような気がした
何秒口づけを交わしていたのだろう
僕には数時間に感じられた
二人の唇が離れたとき
空には星が見え始めていた
夜空の星が僕らを見ていてくれる限り
僕らを引き離すことはないだろう
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