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「とりあえず1つは剣道部に来いよ。俺が歓迎してやる」 「うれしくないなぁ、それ」 乾いた笑いを交えなが、結局、その昼休みを部活見学用紙で塗りつぶしてしまった。 放課後。 「じゃあこれ、はい」 学校剣道場。 名前もいまいち知らない剣道部顧問が見学用紙に判をおす。 「有難うございました」 そう言って、練習を続ける京と軽くアイコンタクトを交わし、その道場を立ち去った。 軽くだが、京は「やっぱりな」とでも言いたげな顔で頬の肉を緩めていた。 「あと2つか……」 テキトウに選ぶと、妙に勧誘してくる上級生生がいる所があるので注意しよう。野球部やサッカー部なんかはその典型だ。 道場から出ると、ほんのりとだけ空が橙に染まっていた。 まだ少し、日が沈むのが早い季節、か。 暗くならない内には帰りたい。 そう思いながら、手頃な部活を探す。
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