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『真広君?どうしたの?』
『あ、わりぃ!何でもないよ、さて頭も作るか。』
真広は結局、琴音よりも雪だるま作りに夢中になっていた。
『真広君上手ねぇ。どうしたらそんなにまん丸になるのかしら。』
『はは、だろぅ?仕方ない、この第二号を琴音にやるよ。』
『ぇ、いいの?ありがとう。嬉しい。でも、どうやってくれるの?大きいから持ち上げるの大変だわ。』
『ははは。俺と琴音が入れ替わればいいのさ。』
そう言うと琴音は頬を赤らめ、満面の笑みを返してきた。
--その時--
ほんの一瞬であるが、真広は後ろから視線を感じた。
後ろを振り返るが、そこには誰もいない。
寒気がした。
真広は何か嫌なことが起きる、そう感じていた。
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