愛の傷跡。

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本当は知っていた、彼が私に本気じゃないことくらい。 聞いてるか聞いてないか分からない、素っ気無い態度、 ため息さえ、あればいい。 「愛してる」も「キス」も冷たくて、怖かったの。 あの頃にはなかった、別れの気配。 静けさに溶け込んで、耳に刺さった。 今日で終わり、冷たい雨が降っていた出会った日の記憶を蘇らせる。 始まりと同じように。 夏の終わり、恋の終わり。
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