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その日から、家に男を連れ込むこともなく、朝帰りをすることもなくなり、母と娘だけの平穏な日々が続く……
でも菜摘の孤独感は消えてはいなかった
母親が夜の仕事に行くと、1人残された菜摘は、興味心と、寂しさを紛らわす為、かるい気持ちで携帯電話の出会い系サイトに登録してしまう
そして、1人の男と出会う……
その男の名前は
『新庄おさむ』
親子関係の悩みや、友達との悩みをメールで聞いてくれ、親身になって優しくアドバイスしてくれる新庄…
そんな新庄に、菜摘は心を許していく
ある日、新庄から写メを送ってもらう
するとジャニーズのタッキーに似た笑顔が可愛い男で、菜摘のタイプであった……
メールだけのやりとりだったが、相手への興味心は、やがてだんだんと変化していく
菜摘は、新庄とのメールのやりとりが、たまらなく楽しかった
そして、新庄からのメールだけが、この時の菜摘の全てになっていた……
つまり菜摘は、まだ会ってもいない新庄に好意を寄せていたのだ
そう………
この時すでに
14才の少女を
暗闇の底に突き落とし
醜く汚そうとする悪魔の手は
菜摘の背後に静かに
そして
ゆっくりと近づいていた
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