5074人が本棚に入れています
本棚に追加
/435ページ
一階の車庫の横に、二階の桜井の部屋に入る階段がある
孫が可愛い桜井の祖父は、納屋に使っていた小屋を、金に糸目もつけず、これまた立派な住宅に改築していた
祖父の気持ちも知らず、立派な孫?の桜井は、これまた立派な犯罪空間に仕立てていた
そんな桜井の部屋に、通された菜摘
15畳の広い居間に、4畳半ほどの奥の寝室があり、風呂も台所も完備されている
その居間に置かれた布製の安っぽいソファーに、腰をおろす菜摘
隣に新庄が腰をおろした
新庄
「あん時のこと、まだ怒ってる?」
菜摘
「ううん、怒ってないよっ
まぢで元カノなんだよね?」
新庄
「そうだよ!あのバカ女!酔っ払ってさぁ……
菜摘にあんな事してさ」
菜摘
「でも………
あたしとその人どっち選ぶとか、聞かれてなかった?」
新庄
「あそこで菜摘とか言ってたら、あのバカ女、もっと暴れてたよ!
まぢでヤバいから!
だから仕方無くさ……
わかるよね?」
菜摘
「そか……
うんっ、わかったよっ(笑)」
新庄の腕が、菜摘の肩にまわる
無能な犬とキジは、悪い桃太郎の動向を、テレビを見ているふりして、とても気にしていた
・
最初のコメントを投稿しよう!