~喧太~

5/14
5075人が本棚に入れています
本棚に追加
/435ページ
喧太が林野一家本部事務所内に通された 玄関に入ると、広いスペースがひろがり、入口ドアの横に、木目調が綺麗な木製の板が掲(かか)げられ、N会の代紋の下に林野一家と黒字で彫られている 下駄箱の上には銅で出来た四角い置物があり、虎が浮き出ていて、その上に 【N会魂】と彫られていた 室内に入ると、綺麗に掃除が行き届いており、白の綺麗なジュータンには黒字で大きくN会の代紋がはいっていた 4LDKの室内で広いリビングには大きな神棚が壁にあり、その神棚からN会の代紋がはいった提灯と、林野一家と書かれた提灯が、壁にズラリと掛けられていた リビングはとにかく広く、大きなテレビとL型のソファーが置かれても、かなり余裕のスペースがあった 男 「そのソファーに座ってよ・・・ 何か飲むかい?」 優しい口調で男が話しかけてきた 喧太 「・・・は、はい・・・・」 喧太が腰掛けると、男は対面キッチンの奥で、冷蔵庫を開けたみたいだ・・ 男 「・・・なんも無いなぁ・・・ 買い出しいってないのかよ・・」 そうブツブツ言って男は、居間の喧太の前を通り過ぎ、奥の和室の引き戸をガラリと開けた 優しそうな人だなぁ・・ あの人しか居ないのかなぁ・・ そう思って安堵(あんど)した喧太だったが・・・ 男 「コラーっ!ガキャー! いつまで寝くさってんだゴラ! あ!あ!コラッ!」 と、奥の和室から誰かに怒鳴る先ほどの男の声が響いてきた その怒声は尋常じゃなく、ちょいと引く喧太だった・・・・ やぱ怖いやん・・・・(汗) ・
/435ページ

最初のコメントを投稿しよう!