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喧太が林野一家本部事務所内に通された
玄関に入ると、広いスペースがひろがり、入口ドアの横に、木目調が綺麗な木製の板が掲(かか)げられ、N会の代紋の下に林野一家と黒字で彫られている
下駄箱の上には銅で出来た四角い置物があり、虎が浮き出ていて、その上に
【N会魂】と彫られていた
室内に入ると、綺麗に掃除が行き届いており、白の綺麗なジュータンには黒字で大きくN会の代紋がはいっていた
4LDKの室内で広いリビングには大きな神棚が壁にあり、その神棚からN会の代紋がはいった提灯と、林野一家と書かれた提灯が、壁にズラリと掛けられていた
リビングはとにかく広く、大きなテレビとL型のソファーが置かれても、かなり余裕のスペースがあった
男
「そのソファーに座ってよ・・・
何か飲むかい?」
優しい口調で男が話しかけてきた
喧太
「・・・は、はい・・・・」
喧太が腰掛けると、男は対面キッチンの奥で、冷蔵庫を開けたみたいだ・・
男
「・・・なんも無いなぁ・・・
買い出しいってないのかよ・・」
そうブツブツ言って男は、居間の喧太の前を通り過ぎ、奥の和室の引き戸をガラリと開けた
優しそうな人だなぁ・・
あの人しか居ないのかなぁ・・
そう思って安堵(あんど)した喧太だったが・・・
男
「コラーっ!ガキャー!
いつまで寝くさってんだゴラ!
あ!あ!コラッ!」
と、奥の和室から誰かに怒鳴る先ほどの男の声が響いてきた
その怒声は尋常じゃなく、ちょいと引く喧太だった・・・・
やぱ怖いやん・・・・(汗)
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