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リカは努力していた…
決して怠慢な姿勢で子育てしていた訳では無かった
誰よりも菜摘を想い、あふれる愛情は深夜 帰宅して寝ている菜摘の寝顔を見て大粒の涙を目から落とさせた
リカ
「菜摘・・・ごめんね・・
いつも1人にして・・ごめんね」
口を手で押さえ鼻水をすすりながら泣くリカの姿はリアルな母親の姿だった・・
魔がさす・・・・
こんな言葉だけで、片付けられない人間の見えない弱さがリカの心もうち砕いた・・・
28才の女・・・・
彼女は母親だが、まだまだ色艶のある女性だった・・・
誕生日の朝・・・・
菜摘が起き居間に出るとカーテンは閉めきられ、テーブルに並んでいる筈の朝食は無く、いつもはキッチンに立つ母親の姿も無かった・・
菜摘
「・・・・チッ・・・・」
菜摘の中で、過去に抱いた母親への憎悪がメラメラと燃えだした・・・
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