ChapterⅢ

35/36
15730人が本棚に入れています
本棚に追加
/142ページ
「さて、わしもあのお方のために何かするとしようかのぅ」 まだ成人になっていない小さなあのお方が頑張っているのじゃ、この老骨ももう一踏ん張りするかのぅ。 老人Side End 「いっきしッ!!」 な、なんだ? 誰かが俺の噂でもしているのか? ……ハッ!? もしかしてミネアが『アレクがいなくなって寂しいわね』なんて言ったり、ユフィが『う~、あれくぅ』なんて泣きそうになっていたりしてるのか!? ………………いや、ないな。 自分で言ってて寂しいけど、あの娘達はそこまで可愛いげないからな。 ユフィはまだしも、ミネアなんか多分『あぁ、アレクはちゃんとやってるかしら?』的な、ちょっと違う心配でもしてるだろうな。 「ま、今はそんなことより街のことだな」 門を通って街の中に戻り、屋敷を目指して歩きながら、これからの政策の草案を立てていく。
/142ページ

最初のコメントを投稿しよう!