プロローグ

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城中に叫び声が響いた… 「おらぁ!王子はどこだぁ!!」 黒いローブを羽織ったみしらぬ軍隊。城中を駆け回る… メイドや使用人を次々に切り裂いていった 兵たちは軍隊のあまりの強さにはがたたない とある一つの客室に、この国の王子、18歳の櫻司 槞兎(サクラシ ルト)が、自らの母。つまり妃を支えながら棚の後ろに隠れた 「母上、大丈夫ですか…」 槞兎が妃にたずねる 「えぇ…大丈夫ょ、槞兎」 妃は微笑んだ。 だがその表情は辛そうだった… 妃は前から身体が弱く病弱だった。槞兎は妃をこれ以上動かすわけにはいかないと思い、剣を構えた 「槞兎…私はいいからお逃げなさい…」 すると妃が槞兎に言った 「は、母上!?何を言っているのですか!」 「狙われているのは貴方なのですよ。私なら大丈夫…早くお逃げない…」 妃がそういった直後だった バンッ!!! 客室の扉が勢いよく開いた 「ちっ…」 槞兎は舌を鳴らすと、妃を棚に寄り掛からせた 「母上、ここは私にまかせてください…」 そう小さく呟いた そして勢いよくとびだした…!
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