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「2つのうち1つだから、すぐ決まるよって」
先生は何も分かってないね。
選択技は沢山あればある程に、
可能性を期待できるんだ。
まだ希望を夢見れるのに。
1/2じゃ、何も夢なんて見れないよ。
「そう、思わない?お兄さん」
優しい男の子の瞳が、とろんと濁っている事が悲しかった。
泣いて泣き叫んで、
選べないって暴れても
それで結果が変わらない
って、
分かってしまったんだよね。
「俺は奇跡を見た事あるから、まだ足掻いてみるよ」
だから、君も、まだ今まで通りに時間稼ぎしようよ。
時間をゆっくりかけたら、きっと……
選択技が広がるかも知れない。
時間が無いなら、
俺が止めても良いよ。
「ありがとう。お兄さんも優しいよね」
少年らしくない笑顔で哀しくなってきた。
「あ、雨だ」
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