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その夜、事務所では会議(飲み会)が続いていた。
｢名前と夜逃げ前の住所だけ、15年も前の話･･･無理でしょ｣
｢その後にも引っ越してるかもしれないしねえ｣
｢しかも偽名とか使ってたら、お手上げですよ｣
｢ビール追加～｣
｢ま、当時の同級生を手当たり次第に当たるか。
一応住所からも追ってみて｣
依頼者から卒業アルバムと同級生名簿を借り、調査に当たることにした。
調査開始から2週間経ったが、一向に手掛かりすら見つからない。
実は夜逃げ先は判明したのだが、対の一家はそこからもいなくなっていた。
その後の足取りは不明だった。
これ以上調査を続けても、見つかる可能性は低いだろう。
費用だけが掛かり結果に結びつかないのは、申し訳ない。
私は、依頼者にここまでの結果を知らせ、調査を終了させることを提案した。
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