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周りは唖然としたまま、お腹をかかえ爆笑の壷に入る飯田をよそに・・・
「あ~ら、沙弥さん随分気のつよ~い発言だこと!」
星野が苦笑いしながら、ナッツをつまむ。
「そんなことないよ~、沙耶は意外ともてるんだって」
またしても、美和がぶり返す。
「だってね、隣のゼミの中井くんも、サッカー部の雅も、
うちのゼミの高ちゃんも沙耶のこといいっていってたよ。
たしか星野もだよね」
美和は小悪魔的に笑いながら、高ちゃんこと高井くんと星野のほうに
視線を送る。
「お。オレ?高井おまえ、そうなの?」
星野が高井を指差す。
「む、昔な。今、オレ彼女おるし。」
「そうなの?オレその事実、今はじめて聞いたんだけど。おまえが
沙耶の事すきだったって事も、彼女いるって事も・・・彼女ってだれだよ」
星野が真剣な顔で高井に詰め寄る。
困った顔をしながら、高井は斜め前にすわっている
加奈子を指差しながら、テレ笑いする。
「まじかよ~、みんな知ったのかよ!オレ超情報おくれてるし。離島なみだよ!」
星野が、驚きを隠せない顔でビールに手をかける。
少し和やかな雰囲気にかわり、居心地のいい空間に変わる。
いつの間にか、海辺から見る月は真上に昇っていた。
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