あの日砂浜で・・・

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飯田は、大学でも人気があって彼の周りには沢山の女の子がいる。身長はそんなにないし、特にかっこいいというわけではない。 ただ、飯田はとても気さくで、だれとでもすぐ仲良くなれる、そのうえ話が面白い。友達も多く、性格もあかるいスポーツ好きのツンツン頭で、とてもさわやかさを感じるから、同年代の女子からは、それなりの人気があるんだろう・・・ ま、いい人どまりの脳みそ筋肉タイプっていう感じだけど。(私の印象としては。) 「そうだよなぁ。おまえ意外と人気あるよな。な~んもオレは魅力感じないけど・・・」 私占有の丸太ベンチに腰掛けた飯田が、むかつくほどさわやかな笑顔で言い放つ。 「やっぱ、女の子はかわいげがなくっちゃ!」 くしゃっとした笑顔で飯田が私を覗き込む。 いつも声がでかくて、雰囲気も何にも出せないような 自転車旅しか脳がないようなやつに言われたくはない。 飯田狙いの女の子たちは、くすくすっと笑った。 「そういえば、そうだなぁ。身長でかいし、沙耶にはかわいさなんて感じないからな。」 飯田の親友で、少し大人びた雰囲気の星野も続く。 「かわいげ獲得しないとな!かわいさは酒屋でうってねーからな!沙耶」
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