あの日砂浜で・・・

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飯田が、さわやかな笑顔で私の髪の毛をくちゃくちゃっとかき混ぜる。 「ちょっと・・・!」 図星すぎて何も言い返せなくなる。 確かに父親ゆずりの170の身長には可愛げはないだろう。 どちらかというと、守ってあげたくなるより 一人でジャングルクルーズできちゃいます!ワニとかぜんぜん大丈夫。ニシキヘビもお友達!って感じですか。 しかし、こんなやつらに「何とも」思われたくは、ないが言われると癪にさわる。 「てか、ふつうの顔して沙耶何本目の飲んでんの?」 飯田が足元の空き缶を蹴飛ばす。 蹴飛ばした空き缶は音もなく砂の上にころがった。 「沙弥の事いいっていう奴の気がしれないなぁ。こんな酒がつよくて気の強い女はいやだよなぁ。」 とどめの一言を飯田がいった瞬間・・・その場がどっと笑いに包まれる。
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