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「わ、わかった」
俺がそう答えるとリックが
「そこにあるハードレザーも着とけ」
と言った。
ハードレザー?
ああこの革製の軽い鎧のことか。
峻吾はハードレザーをシャツの上から着た。
「衝撃に備えろ」
リックが言った。
峻吾は荷台の手摺りにつかまった。
「ナイフと銃は腰にさして置いたほうがいいですよ」
芹夏が御者席から荷台に移りながら言った。
すぐに抜けるように武器を腰にさした。
芹夏は自動小銃を肩に掛けて手摺りにつかまった。
「行くぞ!」
バーン
馬車が飛んだ。
そして―――
落ちた。
「うわーーーー!」
「きゃーーーー!」
芹夏と峻吾は空中に投げ出された。
地面がだんだん近付いて来る。
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