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するとリックはそれまで後ろで小さくなっていた少女に鏡を持って来るように言った。
少女が鏡を持って来るとリックが言った。
「ありがとうメリーアン。さあ鏡を見てみろ、峻吾」
そういうとリックは峻吾に鏡を差し出した。
峻吾は鏡を見て固まった。目が赤く染まっていた。
「えっ、こ、これは何で赤くなって――?」
するとリックが笑いながら言う。
「君は芹夏を助けた時に獣族の血が顔にかかっただろう?その時に目に入ったみたいだ。」
赤くなった本人としたら全く笑い事じゃない。
リックが続けて言った。
「まあ、目が赤いといろいろ厚いもてなしを受けるから運がいいと思え」
「何でですか?」
峻吾が聞くとリックが獣族の事と大木の伝説について話し始めた。
リックの師匠によると、大木は世界が創造された時に異世界から持ち込まれたもので獣族の先祖はその時に大木の苗木を追って入り込んだフォモール族に人間が混じりその後動物が混ざった者達だと伝えられているらしい。
たまにヴェアウルフ等が同一視されるが全くの別物だという。
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