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そして、その夜、マサトはベロベロに酔っぱらって帰って来た。
マサトは免許を持っていないから、いつも一緒に職場へ乗せてってくれて、帰りも乗せて帰って来てくれる同じ職場の人がいるの。
名前は山口さん。
その日は山口さんが、酔っぱらってフラフラしてるマサトを抱えて玄関まで来てくれた。
「おう!小林ちゃん久しぶり(^^)青木に飲ませ過ぎちゃったよー。わりぃ!」
山口さんは私より10個年上のお兄さん的存在。
見た目チャラ男で、中身も…チャラい!!
でも、すっごいイイ人なんだ。
『久しぶりっす!いつもマサトお世話になってまーす(^^)』
元気に挨拶をして、夜中の3時と言う事もあり、マサトを玄関へ運んで山口さんは帰って行った。
酒くさっ!!
一気に吐き気が私を襲う。
でもマサトを起こして布団に寝せなきゃ…
私はマサトの腕を自分の肩に巻き付け、玄関からヨロヨロと寝室へ運ぶ。
「マサト!起きて!着替えて!」
私の言葉に「オッケー」とだけ答え布団に倒れ込むマサト。
その時ケータイが鳴った。
マサトのケータイだ。
「ねぇ!ケータイ鳴ってるよ!メールみたいだけど…」
すると
「うへ~誰から~?」
とマサトが言った。
見ちゃっていいのかな?
ピッピッと受信された相手を見ると
《山口さん》
と表示されていた。
「山口さんからだよ!」
私はマサトに大声で答える。
するとマサトは私の手を握り
「やまぐひしゃーん?読んでー」
と言ってきた。
ピピッとケータイのボタンを操作して、内容を読み上げようとした
…………
私は目を疑った。
《酔い過ぎ注意!てゆうか、青木の連れて来た女可愛いなぁ(^^)。でも、青木とヤッちゃったから諦めまーす。声丸聞こえ!まぁ、いつでも部屋貸すよ!また女紹介して!》
山口さんからのメールのは、マサトが他の女の子とヤッたという内容だった。
なにこれ。
私はマサトの手にケータイを握らせ、そのまま隣で眠った。
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