~第二話~

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  「振り向かせてみてよ」 その最後の言葉が言い終わるのと同時に、周りが騒ぎ始めた。 流石~とか、すご~いとか…色々な言葉が耳に入ってくる。 ここ、学校だった…! 自分の言ったこと、霧夜の言ったこと…。 紗姫は思い出し、何故だか急に恥ずかしくなってきた。 ほんのりと、頬が赤く染まる。 しかし、そんなのには誰も気付きはしていない様子だった。 目の前にいる一人を除いては。 「んじゃ、教室戻るね」 紗姫は赤く染まった顔を隠すように俯きながら言うと、その場から逃げるように立ち去った。  
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