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『シンデレラ、私と踊っていただけますか?』
『…はい』
差し出された手に、シンデレラはゆっくり手を添えた。
やだ…棗、踊りうまい…。
近い棗の顔を見て、紗姫は色々と考えていた。
ゴーン…ゴーン…
『あ、私帰らなきゃ…!』
『待って下さい、シンデレラ!』
紗姫は小走りし、不自然にならないよう気をつけながら、ガラスの靴を片方落とした。
『シンデレラ!…シンデレラ…』
照明がまた消えた。
紗姫はドレスを脱ぎ、ステージに戻った。
緊張はマックスになっている。
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