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「ま、正式な彼女になったわけじゃねぇけど」
そう霧夜が言うと、みんな驚いた様子だった。
「正式な彼女じゃないってどういうこと?」
直夜先輩が、霧夜を見て言った。
霧夜が答える前に、私が口を開いた。
「ためしなら、って私が言ったんです」
薄く苦笑いを浮かべながら、紗姫は言った。
へぇ~とみんなが霧夜を見る。
「霧夜、まぁ…せいぜい頑張れ」
「早くしないと、僕が先輩とっちゃいますからねぇ~☆」
みんなは霧夜を焦らすように言った。
みんなの顔がにやにやとしている。
「そ、それにしても空宇先輩とみぃ遅いですねぇ~」
私は、その場を誤魔化すように笑いながら言った。
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