ご褒美

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「…よし、全部合ってるな。」 「やった~!これで今日の分は終わりだよね!」 「あぁ、よく頑張ったな。」 「…っ……」 彼女の顔がみるみる赤くなる。 「どうした?熱でもあるのか?」 「…先生は…ズルいよ…」 「…は?」 意味が分からない… 「…俺なんか変なこと言ったか?」 フルフルと彼女が首を横にふる。 …ますます分からない。 「…ねぇ、先生。わたし、今日頑張ったよ。」 「あぁ、そうだな。最近よくやってると思うよ。」 正直に言えば、もう少し真剣さが欲しいのだが… 半年前に比べれば、しっかり勉強するようになったものだ。 「…それでね、わたし、先生のご褒美が欲しいな…」 「ご褒美?じゃあ、ハンバーガーでも奢ってやろうか?」 「…ううん。」 「ん?何か欲しいもんでもあるのか?」
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