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で、結局ヤマネコとミケが猫叉族の隠れ里に着いたのは、翌日の朝のことだった。
もちろん、ミケがぐっすりと睡眠をとっていたせいである。
「ここにゃ」
辿り着いた先は、鰹節町のマンションだった。
「……は?」
「ここにミケとお母さんとお父さんは住んでるのにゃ。もちろん、正体を隠してにゃ」
隠れて住んでる。
だから隠れ里。
ミケの脳内ではそのような思考ルーチンが働いていた。
「マジかよおおおおお!!」
今までの努力は何だったんだ。
これから俺はどうすればいいんだ。
ヤマネコの中では課題が山積みだったが、それはまあ、ミケと一緒なら何とかなるのだろう――
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