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それから大体十数秒後。
何も起こらなかった。
「な、なんだ、驚かせやがって!」
内心ちょっとビビっていたのか、ペロペローネはムキになったように怒鳴りつけてくる。
だがその時、ヤマネコの耳には既に聞こえていた。
地響きのような、轟々と低く鳴り響く奇妙な音が。
「これは、もしや……!!」
そしてヤマネコは見てしまった。
ヘリコプターの後ろ、高速の入り口の方から無数の猫が駆けてきているのを。
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