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――そして、嵐は過ぎ去った。
どこに流されたのは、ペロペローネ達の姿はすっかり消えている。
そして、肝心のヤマネコはというと。
「助かった……のか」
猫達はヤマネコを絡めとっていたトリモチを食べて、どこかへと去っていったのだった。
自由になり立ち上がったヤマネコは、呆然と立ち尽くしているミケの下へと駆けていく。
「ミケ、ミケ!」
ミケの体を抱える。
ミケの目は焦点があっていなく、ぼんやりと曇っていた。
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