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side、八意稟
どうしてこうなったんだろ?
神様……あ、神王のおじさんじゃないですよ。
あらためて、
神様、そんなに私のこと嫌いなんですか?
現在の状況、ここは永遠亭から少し離れた母さんが私にくれた家。そして私は裸で腰が痛くて立てなくて、隣には魔理沙が同じく裸で私の腕に抱き着いて寝ている。
~かれこれ5時間前~
「稟~、じゃまするぜ。」
「ん?魔理沙か。いらっしゃい。」
家で薬の調合をしている最中に魔理沙がやってきた。部屋は別に散らかってないし、大丈夫だよね。
「お!八意モードなんだな、今日は。」
「あ、うん。今日は外に出ないでずっと調合実験する予定だからね。」
「たまには外に出ないと体が鈍るぜ?」
「どっちかと言うと家に篭って調合実験してる日のほうが少ないから大丈夫だよ。」
「そんなもんか?」
「そんなもんよ。」
私は一度席を立ち、お茶菓子取りに別の部屋にいった。
「はい。こんなものしかなかったけど、どうぞ。」
「お、サンキューな。煎餅か?」
「そうよ。まぁ、私が作ったやつだけどね。」
「お前が!?へー、んじゃ、一枚貰うぜ。」
「有る限り食べていいわよ。」
バリッ
「お、結構美味いな。」
「ありがとう。で、今日はどうしたの?」
「あ、そうだ。用事が合って来たんだった。ちょっと待て。」
魔理沙は煎餅を口に加えたまま持ってきたバックの中から本を取り出した。
「それって魔導書?」
「おう。これのここなんだが。」
「何々~、『材料、ミスリルのかけら、サファイアの原石、マラリヤの花』。ここがどうしたの?」
「じつはな、最後のマラリヤの花ってのがどうしとも手に入らないんだ。んで、稟は確か薬の調合によくマラリヤの花をよく使ってたろ?それで、」
「分けて欲しいから来た、と。」
「そうなんだ。なぁ、無理か?」
「そんなこと言われても、私だって自力で集めてる訳だし。」
「頼む!この借りは絶対返すからさ!な?」
はぁ、私も人が甘いなぁ。そんなことを思いながら席を立つ。
「しかたないわね。取って来るから待ってて。」
「ヤッター!私は稟のそう言うところが好きだぜ。」
「そう言う事は本当に好きな人にいいなさい。」
そして部屋を去ろうとすると魔理沙が止めた。
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