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「あ、ちょっと待て。」
「ん?やっぱり自力で手に入れる?」
「違う違う。喉が渇いたんだけど何か飲み物をくれないか?」
「なんだ、そんなことか。それならそこに冷蔵庫があるでしょ?好きな物を飲んでいいわよ。」
「わかった。本当に助かるぜ。」
「少しは自分でなんとかしなさい。」
そして私は奥の部屋に移動した。
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「あれ~。ここらへんにしまったと思ったんだけど。」
部屋の押し入れの中を隈なく探す。保存用はここらへんにしまったと思ったけどなぁ?
「あ、あったあった。」
奥の隅の方に赤い箱を取り出す。蓋を開けるとしっかりと入っている。
「うん。腐ってないし、大丈夫だね。」
バタッ!
「ッ!魔理沙!?」
魔理沙がいる部屋から何かが倒れる音がした。大きさからして人が倒れる音だ。私はマラリヤの花をそこに置き、元居た部屋に向かった。
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「魔理沙!」
部屋に戻るとやはり魔理沙が倒れていた。机の上に置いてある麦茶がが無くなっている。煎餅は残っている。
「煎餅を食べながら麦茶を飲んでいたら麦茶が無くなって、ほかの飲み物を出そうとしていた?」
魔理沙の手元には小さいペットボトルに入っている飲み物が零れている。余程喉が渇いていたから席に戻らずここで飲んだってことね。
「……これって、まさか。」
魔理沙が飲んだ飲み物には見た覚えがあった。いや、自分の家にあるものだから見たことなきゃおかしいけどさ。それは偶然出来たもので明日、母さんになんの薬なのか見てもらう新薬だった。
「ともかく魔理沙を起こさなきゃ!魔理沙!起きて、魔理沙!」
私は魔理沙を揺さぶりながら名前を呼び続けた。
side、霧雨魔理沙
「魔…沙!…理…!」
ん、なんだよ。もう少し寝かせろよ。
「起…て!…理沙!」
わかった、わかったから肩を揺らすな。私は仕方なく重い瞼を上げる。
「なんだよ、一体。」
「魔理沙、大丈夫?」
目を開けるとそこには稟が居て私の事を心配そうに見つめていた。
「ああ、別に大丈…ぶ…だぜ?」
あれ?稟ってこんなに可愛かったけ?
「よかったぁ。けど、本当に大丈夫?」
「…………」
私はじっと稟を見つめる。以外にまつげ長いな。それに抱きしめやすそう体をしてるな。って!何考えてるんだ!私は!
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