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洗面台で顔を洗って、歯を磨いてリビングに行くと、ちょうどテーブルの上に朝食が準備されていた。
真澄が早起きして作ったのだ。
しかし、テーブルの上には3人分しかの朝食が準備されていない。
「ユキ、亜澄!!ちゃんとお父さんとお母さんに挨拶してから、座りなさいよ!!」
コーヒーと紅茶をコップに注ぎながら、真澄が言う。
そう、彼らの父親と母親は此処には居ない。
由貴が10歳の時に、交通事故で亡くなっているのである。
由貴と真澄、亜澄は仏壇の前に並び手を合わせてから席に座り朝食をとりはじめる。
「姉さん、今日俺バイトだから遅くなる。」
味噌汁を吸いながら由貴が言う。
「わかった。ご飯は?」
「うーん…少しいる。」
そんな会話をしながら、3人は朝食をかきこんで学校に行く準備を始める。
「それじゃあ、いってきます!!」
MR2の鍵を持って、由貴が玄関を出る。
それに続いて、亜澄と真澄が出てきて家の車庫に3人が入って行く。
真澄と亜澄は206 CCに、
由貴はMR2に乗り込みそれぞれの学校へ出かけて行った。
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