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「響さん、走り屋のチームって作ってメリットあるんですか?」
一通り掃除を終わらせて、厨房に入っている涼に言ってみる。
「ん?チーム作るんか?」
サンドウィッチ用に切り置きする野菜を切りながら、涼が聞き返す。
「いや、友達から誘われてて…だから、二年前まで甲越峠のチームの頭張ってた響さんに聞いて見ようかなと…。」
涼は、駅から郊外に抜ける途中にある峠をメインで走る走り屋チームのリーダーを二年前までやっていた。
「そうだな…俺としては、仲間が欲しかったからかな。仲間がいれば事故っても助け合えるし、情報もいろいろ交換出来るしな。一人で走るより楽しいからな。」
「ふーん…。そうゆうもんなのか。」
由貴は涼が切った野菜を小分けして冷蔵庫にしまう。
「試しに、やってみたらどうだ?」
手を止めて、涼が言う。
「考えてみる。」
そう言って由貴は、注文が書かれた伝票を取りに行った。
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