第六話 ミュウを知る女の子

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「着きましたが、人は全然いないですわね」 人が全然いない公園なんて珍しいものだ。だから猫がたくさんいるのだろう。 「ごめんね」 「謝ることはないですわ。最近ミュウは謝り過ぎですわよ」 「うん。ごめん」 「まあ、いいですわ。わたくしは周りを見ていますので、ミュウは話を聞いて来てください」 「うん」 早速手当たり次第に、ここにいる猫に話を聞くことにした。 まず一匹目、凄く若い猫だ。昨日明日香さんが言ったとおり、年の取った猫に聞いた方がいい気がするけど、そんなこと今の僕には関係なかった。教えてくれることなら何でもいい。 とにかくいろいろ聞きたかったのだ。 「すみません」 『なんだよ……あれ?お前オレとどこかで会ったことないか?』 「え?いや、僕はそんな記憶全然ありませんけど…?」 意外な事を言われた。僕がこの猫の事を知っているだって? 僕は全然覚えていないけど、もしかしたら、僕は本当にこの場所を知っている? 『そうか?でも、確かにどこかで会ったことがあるような…?』 『どうかしたのか?』 僕と若い猫が話しているのを見て、別の若い野良猫が僕たちの方に歩いてきた。 『ああ、お前はこいつのこと知ってるか?』 いきなり来た猫に聞くことじゃない気がするんだけど、その猫は「うーん…」と考えると、 『そういえば、どこかであったことあるような気がする……』 「嘘でしょ!?」 まさか本当に知っていると思わなかった。
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